円頓寺で出会いイベントを続ける理由。運営者の本音、全部話します
「付き合えました!」そんな声が届くようになってきた。ほぼボランティアで続けてきた円頓寺の出会いイベント——なぜ続けるのか、本音を全部話します。
「付き合えました!」「次にご飯行く約束しました!」——そういう声が、直接届くようになってきました。正直、これのためにやってます。
参加者の声が、直接届くようになった
最近、円頓寺商店街を歩いていると、イベントに参加してくれた方から声をかけていただくことが増えました。「この間のイベント、楽しかったです」という感謝の言葉だけじゃなく、もっと具体的な話を聞けるようになってきたんです。
「付き合えました!あのイベントがきっかけです」「次にご飯行く約束をしました。楽しみにしています!」「円頓寺の雰囲気がよくて、また来たいです」
「そのためにやってきた」と言えば大げさに聞こえるかもしれないけど、正直これが一番の理由です。参加してくれたみなさんが楽しんでくれて、そこから何か始まる——それを実感できると、「またやろう」という気持ちになる。
円頓寺への思い。商店街が潤ってほしい
僕がイベントの会場に円頓寺商店街を選んでいる理由は、単純にここが好きだからです。チェーン店だらけの名駅や栄とは違って、個人経営のカフェ・バー・和食店が並んでいる。「こんなお店知ってる?」という会話が自然に生まれる場所。
そして、その個人店たちに少しでも売上をつくれれば、という気持ちがずっとあります。イベントで人が来て、商店街のお店が使われて、店主さんに喜んでもらえる——そのループが、円頓寺の街にとってプラスになると思っています。
ほぼボランティア状態でやっています、正直に言うと
これは前から少し感じていたことですが、改めてはっきり言うと——このイベント、ほぼボランティア状態でやっています。
人を雇えるほどの利益が出ているわけじゃないので、基本的にぜんぶ一人でやっています。告知・申込管理・当日の運営・フォロー、全部です。「好きだからやっている」という気持ちが大きいとはいえ、持続可能かどうかという観点で言えば、正直しんどい部分もある。
「行政がやればいいのに」というのが本音です。地域の商店街を活性化するためのイベントを個人が手弁当で続けているって、本来は行政の仕事に近いんじゃないかと思っています。先日、実際に行政へメールを送ってみました。まだ返事は来ていませんが——。
行政が動けば、もっと安定した形でイベントを続けられる。参加者にとっても、商店街にとっても、それが一番いい形だと思っています。たださ、いつ動いてくれるかはわからないので、今は自分でやるしかないですね。
「お金をもらおう」としないのには理由がある
SNSのスレッズでこのことを呟いたら、「円頓寺商店街からフィーをもらえばいいじゃないか」という意見をいただきました。
気持ちはわかります。ただ——勝手に支援して後から「お金ください」というのが、なんか違う気がして。商店街からお願いされてやるのと、自分がやりたくてやっているのとでは、意味合いがまるで違う気がするんです。これは損得の話ではなく、なんとなく自分の中でのルールみたいなもの。
参加してくれた方が楽しんでいること。円頓寺のお店が使われること。カップルが生まれること。次の約束が生まれること。——これだけで十分、続ける理由になっています。儲からなくても、誰かにとって意味のある時間が生まれているなら、それでいい。
これは「社会実験」でもあると思っている
もう一つ、正直に言っておきたいことがある。
円頓寺商店街って、ポテンシャルがあると思っているんです。名駅から近い、昭和レトロな雰囲気がある、個人店が多い、チェーン店で埋め尽くされていない——こういう場所って、今の時代にむしろ希少価値がある。
だから「このエリアで出会いの場を作り続けたら、本当に根付くか?」という、ある種の社会実験的な気持ちもあります。ポテンシャルが実際に発揮できるか、それを確かめたい。「出会いが生まれればそれでいい」とは思っていなくて、エリアとして面白くなっていくかどうかが、僕の中では大事な問いになっています。
うまくいったこと、うまくいかなかったこと——どちらも誠実に記録して、発信していくつもりです。「円頓寺でこういう動きがある」と知ってもらうこと自体が、エリアの可能性を広げると思っています。
行政主導の大型イベントへの、本音
行政は円頓寺・那古野エリアに対して、予算をつけて投資しています。それは事実だし、ありがたいことでもある。でも——実際にここに住んで、毎日このエリアを歩いている人間として正直に言うと、その効果がじゅうぶんに出ているとは感じられません。
以前、この近隣エリアで大型の婚活イベントが開催されました。数百人規模が集まって、商店街を歩いた——という報道を見て、最初は「すごいな」と思いました。でもよく考えると、商店街を歩いただけでお金を落としていないんじゃないかと。数百人がぞろぞろ歩く光景は、正直ちょっと異様でもある。
街のポテンシャルの使い方として、それが正解なのかな、と思ってしまう。大型イベントで一瞬人が来ることより、小さくても確実にそのエリアでお金と時間が使われる流れを作ること——そっちのほうが本質的な地域貢献じゃないかと感じています。
一回限りの大きな盛り上がりじゃなく、毎月少人数が円頓寺の個人店に集まって、飲んで、話す。その繰り返しのほうが、街への貢献としては確かだと思っています。スケールより、密度と継続。
名古屋・円頓寺の出会いイベントが続く意味
名古屋には大きな街コン業者もいるし、マッチングアプリもある。でも「円頓寺の個人店で少人数で話す」という体験は、どこにもない。それは少し誇らしいことだと思っています。
大人数でテンションを上げる必要はない。写真映えするような場所に行く必要もない。商店街の路地を歩きながら、「このお店、入ったことある?」という会話から始まる出会いは、アプリにも街コンにも再現できないものです。
「なんかいいな」と思ってくれた方——次のイベント、ぜひ来てください。参加してくれること自体が、このイベントを続けさせてくれる一番の力です。